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大阪IR事業者としてMGM・オリックス コンソーシアムを選定

9月28日、大阪府・市はIR設置運営事業予定者として、MGMリゾーツ・インターナショナル(以下、MGM)とオリックス株式会社のコンソーシアムを選定したことを発表しました。

和歌山県・長崎県に続く事業者選定であり、これで現在のIR候補地すべての事業予定者が決定した形になります。

撤退が相次いだ大阪IR、MGM・オリックスは唯一の応募事業者

7月20日にMGM・オリックス コンソーシアムから提出された提案書類について、選定委員会は1,000点満点中788.5点の評価をしました。
この点数から設置運営事業予定者として適格を有していると判断し、選定に至ったとのことです。

選定委員会は提案審査の講評として、「MGM・オリックス コンソーシアムからの提案は、本事業の趣旨・目的を深く理解し、大阪の都市ブランドを国際競争力ある新たな次元に引き上げることをめざす非常に意欲的な提案となっている」とコメントしています。

大阪IR事業をめぐっては、これまでメルコリゾーツやラスベガス・サンズなど7者が名乗りを上げていましたが、首都圏エリアでのIR参入への方針転換などを理由として6者が撤退。
府・市は参入のハードルを下げるため2月に実施方針案を変更して事業者を再公募しましたが、追加の応募はなく、結果的に当初の段階から応募していた唯一のグループであるMGM・オリックス コンソーシアムを選定した形となりました。

今後は共働して基本協定の締結協議と区域整備計画の作成を進め、2022年4月に区域整備計画の認定申請を政府に行う予定です。

大阪府の公式発表はこちら

MGMリゾーツはIRコンセプトを公開、「結びの水都」がテーマ

9月27日、MGMは大阪IRのコンセプトやイメージパースを公開しました。
テーマはあらゆるものを結ぶ役割としてのIRと、大阪の伝統・文化・精神の継承を意味に込めた「結びの水都」。
MICE施設や国際会議場、展示場のほか、日本食を楽しめる施設や関西ツーリズムセンターなどが整備される予定です。

宿泊施設にはMGM大阪、MGMヴィラ、MUSUBIホテルの3棟を建設。
それぞれエンターテイメントホテル、多世代型アクアリゾートホテル、VIP向け最高級ホテルといった3種類のニーズに分けられ、合計2,500室の客室が設置されます。

IR施設全体の総延べ面積は約77万平方メートル、カジノ施設については政令に従い、延べ面積の3%以内となる約6.1%平方メートルの区画で計画されています。

MGM・オリックス コンソーシアムは開発予算として約1兆800億円を投じることも発表。
約1万5,000人の雇用を創出し、2020年代後半の開業を目指します。
開業後の年間来場者数は約2,050万人、売上は約5,400億円が見込まれていることから、府・市が得られる収入は、カジノ関連の納付金と入場料で年間約1,100億円と試算されています。

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アメリカのカジノ大手であるMGMリゾーツは、他者が撤退する中でも一貫して大阪IRへの参入意思を見せていました。また、パートナーであるオリックスも関西で空港や球場を運営し、府内の再開発事業にも携わった実績があるという強みから期待が寄せられています。

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