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2020年8月20日

中国政府がマカオ観光ビザの発給を再開、1週間後の旅客数は伸びず

8月11日に中国の国家移民管理局は、ゲーミング市場で大きな打撃を受けるマカオへの観光用個人ビザ(IVS)の承認を順次再開していくことを発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、本土住民は1月末からマカオへの入境を制限され、「個人」ビザと「団体」旅行ビザの新規発給が停止されていました。

8月12日より「マカオ観光ビザ」発給が再開、2週間ごとに制限緩和

中国各省はビザ・スキームを個人、団体、親戚訪問、ビジネス出張、勉強・仕事、その他区分にの6種類に分けており、「個人」「団体」を観光用ビザに区分しています。

8月12日からビザの発給を再開することが発表された当初は、観光用を除いたビザのみを対象としていましたが、観光用ビザの発給も一部地域で再開されています。
マカオに隣接した珠海市(広東省)では8月12日からビザの発行が開始されており、8月26日より広東省全域で、9月23日より中国全土において再開される予定です。

中国政府は、2週間ごとマカオへの渡航に対する制限を緩和していく方針ですが、リスクが高いとみなされた地域からの申請、またその地域に過去14日間のうち滞在した履歴がある者からの申請は受け付けないとしています。

珠海市でのビザ発給が再開。1週間目の効果は

観光用ビザの発行再開において、他の地域に先駆けて再開を始めた珠海市からマカオを訪問した総人数は、再開後初の週末の時点で1万4,100人でした。

合計 土曜日 日曜日
再開前(8月 8~ 9日) 1万1,200人 6,000人 5,200人
再開後(8月15~16日) 1万4,100人 7,500人 6,000人

再開される1週間前の人数と比較すると、著しい増加は見られないことがわかります。
しかしこの1週間で見られる効果が少ない要因は、ビザの手続きに平均約7日を要するためだと考えられており、8月下旬頃から大きな影響が出始めると予想されています。

現在予定されている広東省全域、中国本土全域からの観光用個人ビザ(IVS)再開の決行は、”マカオでの新型コロナウイルスの新規感染者を抑え続けることができるか否か”にかかっていますが、先週金曜日に広東省で市中感染者を3名確認されました。
先週末に検査を受けた深圳市のスーパーマーケット従業員3名の陽性が判明したことを受け、マカオ政府衛生局は、広東省での展開を注意深く見守っていくものの、現段階では再開日程に影響をもたらさないとしています。

また、マカオ疾病予防管理センター(Disease Prevention and Surveillance Center)のコーディネーター・梁亦好氏は、「広東省は新型コロナウイルスの展開に素早く反応し、大規模ウイルス検査および一般市民への疫学調査を実施した。先週末にはその3名以外の感染は確認されなかった」と主張し、マカオを訪れる際はマスクの着用等、現行の感染予防対策に従っていると述べました。

このまま感染拡大を防ぐことができたら、次いで中国本土からの渡航ビザが発給再開されます。
マカオでのゲーミング市場は、観光客の激減により経済的な大きな落ち込みを見せていましたが、陸路・水路のアクセス、近隣住民によるカジノの需要が起因し、世界の中でも急速な回復が期待されます。

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